記憶を取り戻すために世界中を旅した若者

カテゴリー: 深い話
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7:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/09/22(月) 14:34:44 ID:n3Rx0NLJ

若者が目を覚ました場所はスラムの裏路地だった。
彼はこの風景に見覚えがなかった。それどころか自分の名前さえ知らなかった。
しかし一つだけ確かな知識があった。
(私の記憶は世界中を歩き回ることで戻るだろう)

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若者は労働と物乞いを繰り返し、世界中を歩き回った。
その旅は決して楽なものではなかった。
彼の身なりや容姿のみすぼらしさもあり、人々は彼を冷たい目で見た。

野宿して起きてみれば、荷物がなくなる。
汗水を流して稼いだ金で、少しいい宿に泊まると、ナイフを持った男に脅されてあり金を全て奪われる。
こんなことが日常茶飯事だった。

「儲け話があるから」と言われてついて行けば詐欺にあった。一晩愛を暖めた女は、財布とともに消えてしまった。
世界は彼にとって冷た過ぎた。

ある時などは、チンピラ集団に絡まれて、川に流され死にそうになった。
それでも若者は歩き続けた。

5年の後、彼はスラムに戻ってきた。
裏路地に入ろうとしたところで、黒人の子供に出会った。
少年は腹から血を流していた。

「助けてくれ」と呻く少年を、若者は手当をしてやった。
話を聞くと少年は親から捨てられたらしい。

生きるためにスラムのチンピラ集団に入ったが、死体の始末やスリなどをやらされ、兄貴分には殴られ、最後には抗争
の囮として捨てられ、今に至るそうだ。

若者は少年に語り始めた。
「神様がいるなら、こんな酷い世界は消してしまうべきだと思わないか? 
人々は騙し合い、他人から奪うことを少しも疑わず、暴力を振るうことを躊躇わない。」

その事実こそが、若者が自らの記憶を消してまでも確かめたかったことだった。
自分の目で、耳で、体で、彼は世界の酷さを知った。
そして今こそ決断の時だと思った。

しかし少年はキョトンとした戸惑いを浮かべ、こう返した。
「世界が消えたら、僕は死んでしまいます」
「こんな世界に生きていても仕方ないと思わないのかい?」
「おじさんは生きたいと思わないの?」

質問に質問で返された若者の頭には、ある記憶が蘇った。
チンピラに川に流されたとき、彼は確かに《生きたい》と強く願った。
どれだけ冷たい世界でも、人は生きたいと願うことを若者は知っていた。

若者には何が正しいのか分からなくなった。
人は幸せになれなくても生きたいと願ってしまう。
人間という生物がどれだけ醜いとしても、それを消す必要が、意味が、どこにあるのか。全く分からなくなった。

彼は少年にさよならを告げて、裏路地へと消えてしまった。

みんなの反応

1:面白い名無し:2014/09/26 7:17:07

続きがみたい

2:タルト◆yATEJXRnLA:2014/09/26 16:14:31

※1
ここからどう続きを書けと…
この話を書いた本人ですら書けないだろうに

3:面白くない名無し:2015/05/24 14:35:18

※2
いや、きっと※3が続きを書いてくれるはず。

4:※3:2015/05/24 15:55:44

若者は路地裏にひっそりと佇む一軒のラーメン屋の暖簾をくぐり、こう呟いた
「バイト、まだ募集してますか?」

5::2015/09/21 15:53:58

ラーメン屋の店長「お前は!!」
若者「!!!!!!!」

6:面白い名無し:2015/09/21 15:54:53

そう、ラーメン屋の店長はチンピラの1人だった。

7:面白い名無し:2015/09/22 10:38:49

その後、若者はチンピラの下でラーメン修行に励みその後、自分で店を開き経営している
その路地裏には今でも1人の老人がラーメンを作っている

8:面白い名無し:2015/09/22 12:57:18

結局記憶は戻らずですか

9:ネロ◆Rjz28RMXgb:2015/11/25 23:53:19

突っ込みどころ多過ぎてわろた

10:面白い名無し:2017/02/18 0:58:55

コメント欄の方が面白い。

11:アニヲタぼっち◆63rYdwPwC2W:2017/02/18 7:10:26

何で生きてるんだろう…
誰にも必要とされてないのに…
心に穴が開いたようだ

ねぇ、どうしてスレ無視するの?
認知されない事が一番、悲しい
んだよ…?
『分かって』なんて言わない。
でも、話相手ぐらい
なってくれてもいいじゃんか…

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