百年近く続く小さな銭湯

カテゴリー: 不思議な話
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108:本当にあった怖い名無し:2011/08/02(火) 08:49:46.14 ID:CRZD2TnL0

俺が小学生の頃、近所に百年近く続く小さな銭湯があった。
まあ老舗とはいえ時代の流れか、客入りはそれほど良くなかった。

俺の爺さんはたいそうお気に入りで、その銭湯に通うのが楽しみの一つだった。
何の前触れもなくポックリと死んだが、その前日も通っていたくらいだ。

ある週末の夜、親父に銭湯に連れて行ってもらった。
服を脱いで勢いよく浴室の扉を引くと、驚いた。
いつもは閑古鳥が鳴いているこの銭湯が、どういうわけか満員だった。

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浴槽は芋洗いだし、洗い場も一つも席が空いていない。
後からきた親父も驚いていた。

「これじゃあ入れないなあ、ちょっと待つか」
といい、親父は自分にはビール、俺にはアイスを買ってくれて、脱衣室で待つことにした。

風呂前にアイスを買ってくれるなんて、いつもとは順番が逆で、俺はなんだかおもしろかった。
しばらく待ったが、出てくる客は誰もいなかった。

親父に様子を見てくるよう言われ、再度扉を開けると、また驚いた。
さっきまであれだけ混雑していた風呂場だったのに、客は2~3人しかいなかった。

さっきは確かにぎゅうぎゅうだった、それに出てきた客はいなかったぞ?
親父も驚いていたが、あまり細かいことを気にしない人で、何事もなかったかのように、ひとしきり風呂を楽しんだ。

銭湯から変えるとき、番台のそばの貼り紙に気がついた。
なんと今月で店を閉めるという内容だった。

しかも今月というとあと1週間しかないではないか。
はたと気がついた。

子供ながらにも、先ほどの不可解な混雑の理由がわかった気がした。
閉店を惜しんだ遠い昔からの「常連」が、大挙して押し寄せてきたのではないか。

親父も同じことを考えていたようで、
「爺さんもきっと来ていたんだろうなあ、○○(俺の名前)も一緒なんだし、挨拶くらいしてくれても良かったよな」
とつぶやき、それ以後は黙ったままで俺と手をつないで帰路へついた。

銭湯には閉店の日も親父と行ったが、その日も相変わらず空いていた。
銭湯が混んでいるのを見たのはあれが最初で最後のことだった。

みんなの反応

1:1:2014/01/05 21:23:28

うーん、、なんとも不思議な・・・
ということで華麗に1ゲと
まいどまいどおなじみの1でございやす(^ω^)y-゜゜゜

2:面白い名無し:2014/01/06 1:39:34

↑小学生かな?
氏んでね

3:面白い名無し:2014/01/06 11:13:56

※2
小学生でもこんなコメントしねーよw

4:面白い名無し:2014/03/09 13:47:09

少子化の時代に子どもに向かって氏ねだと?

5:面白い名無し:2014/10/27 8:20:52

ここって、小学生が書き込みしてはいけないのか?
だとしても子ども相手にそういう言い方は大人気ないのでは?

6:面白い名無し:2014/11/24 17:03:59

銭湯であった暖かいエピソードだなー
幽霊なのに怖くないや

7:面白い名無し:2015/02/22 10:12:17

※6銭湯だけに

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