両親を亡くした穏やかで物静かな彼氏

カテゴリー: いい話
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付き合っている彼は中学生の頃にお母さんをくも膜下出血で亡くしていて、父子家庭で育った人です。
口下手ですが、穏やかで物静かで、老成した人です。
その彼のお父さんも先日肺がんで亡くなられました。
何度か入退院を繰り返しながらも、発見されてから半年程の比較的短い闘病生活でした。

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入院中も、お通夜、御葬式でも彼は決して取り乱すことなく、いつもと同じ淡々とした様子で、雑事を片付けていました。
私が「気を張ってない?こういう時は泣いた方が楽になれるよ」というと、「今はまだ実感が湧かないみたい。独りでいると、ちょっとうっと来ることもあるけど・・・ま、泣ける時が来たら泣くさ~」と。
彼は、やっぱり穏やかにそう答えました。

あれから3年経ちますが、彼が結局大泣きすることはなく、ショックは日々の雑事にまぎれて、お父さんの話題も何げに話題に上っていました。

そして昨日。
仕事でちょっと辛いことが続いていた私が愚痴半分に、「あーもう、このまま一人で旅にでもでたいわー」と言った途端、彼はびっくりしたように私を凝視して、次の瞬間彼の目からは粒になった涙がぼたぼたと。

突っ伏してしゃくりあげ始めた彼に唖然としていると、すすり泣きの間から「もうおいていかれるのは嫌だ」と。
私も感情が込み上げて来て、彼の背中に覆い被さって「ごめんね、ごめんね」と泣きました。

ますます彼が愛しくなると同時に、一人の人間の心を背負っていく重さにちょっと圧倒されました。
今後、二人の関係がどうなるかはもちろん分からないけど、どんな結果になっても、逃げずに最後まで心を全部遣って彼と向き合う努力をしたいと泣きながら思いました。

みんなの反応

1:スタビライザー:2015/05/15 20:51:53

もらい泣き

2:面白い名無し:2016/12/24 0:52:09

創作乙

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