俺の誕生日に娘が弁当を作ってくれた
俺は高校までずっと都立で給食だったし、大学も昼飯は学食やらコンビニやらで済ませて来た。
母親の手作り弁当の記憶なんて、運動会か遠足、それも遠すぎて覚えてない。
就職しても、社食が当たり前で妻も俺に弁当を作ったことはない。
俺自身も、弁当箱持って歩くのも荷物になるし、弁当への思い入れも何もなかった。
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ある日のこと、今年中学生になった娘が
「はい。オヤジさん(←娘は俺をこう呼ぶ)」
とバンダナで包まれた弁当箱を手渡した。
「なんじゃ?これ?」
と俺が言うと
「だって、今日オヤジさんの誕生日じゃん」
と。俺、絶句。
「何だ、お前弁当作ってくれたのかよ。食えるのか?」
と、恥ずかしさのあまり悪態をついてしまった。だが、娘は
「一生懸命、早起きして作ったよ!」
と笑顔だった。
素っ気無い顔しときながら、気になって弁当箱の中身を会社について確認したら、ご飯には鮭フレークでハートが描いてあった。
おかずはハンバーグと、ウインナーと、ベーコンポテト。
俺の好きなチーズも入っていた。
胸が詰まった。
2450グラムと小さく生まれてきた日のこと、夜中熱を出して夜間診療所に駆け込んだこと、運動会の徒競走で転んだこと、俺の胸に幼い日の娘の姿がよぎる。あいつ、こんなに大きくなりやがって。
食べた弁当の味はしょっぱい。勿論俺の涙の味だ。
みんなの反応
2:面白い名無し:2013/12/01 16:24:15
幸せ
3:面白い名無し:2013/12/11 8:40:36
いい話だなぁー♪
4:こんた:2019/03/02 10:35:07
子供欲しかったな~。
要望があったのでコメント欄にトリップ機能をつけてみました。詳細はこちら。
1:おもしろい名無し:2013/10/13 21:47:23
いい娘さんだね。