じいちゃんが郵便将棋をやっていた

カテゴリー: いい話
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「郵便将棋」というものがある。
封筒に次の手を記した紙を入れ、対戦相手に送る。
相手は、その内容に従ってコマを進め、次の自分の手を送り返す、というものを勝敗が決まるまで続けるのだ。

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ウチのじいちゃんは、その郵便将棋をやっていた。
郵便将棋で決着が着くのは、相当頻繁にやり取りをしても、5年近くかかるという。

じいちゃんが郵便将棋を始めてから、約3年が経ったころ、相手からの返事が来なくなったと、じいちゃんが困った顔でばあちゃんに相談していた。

俺は「郵便事故かもしれないし、何度か送ってみたら?」と言った。
すると、もう5回は送っているそうで、なにかあったのかと不安の様子。

それから三ヶ月くらいが経ったある日、相手からの返事が来た。
封筒の中には次の手が書いてある紙だけで、「遅れてすまない」といったことは一文も書かれていなかった。
じいちゃんは「相変わらずだな!」と笑っていた。

しかし、郵便将棋が再開してから、なんとたったの半年でじいちゃんは勝ってしまった。
相手の人が、なんだか弱くなった気がすると、じいちゃんもアッサリ勝てたことが納得いかないのか、不思議がっていた。

それから1ヶ月が経ったある日、その相手から一通の手紙がきた。
その内容は
「○○さんゴメンなさい、実は僕は○○じいちゃんの孫で、○○と言います。
 ○○じいちゃんは去年、心臓病で亡くなりました。
 そのとき、ずっと何度も郵便将棋の決着が気になる、もっと生きたいと言っていて、半年くらい将棋を勉強して、僕がかわりに続きをやっていたんです。
 弱くてゴメンなさい……」
といったものだった。

ウチのじいちゃんは号泣して、すぐに相手の家と連絡を取って、そのお孫さんと会うようになった。

で、実はその子の家は、おじいちゃんとおばあちゃんと孫の三人暮らしで、おじいさんが死んで、おばあちゃんも先月から入院してしまい、
このままだと児童相談所に預けることになる……という話しをおばあさんから聞き、なんとウチのじいちゃんはその子を養子として迎えちゃいました。

離れの部屋まで建ててあげて、毎日将棋を指しています。
じいちゃんの口癖の「この子は将来、羽生名人を超えるぞぉ!」を聞くたびに、俺はけっこう幸せな気持ちになるのでした。

My実話!長くてごめんよ!
「羽生名人」って見て、思い出したので書いてみました。

みんなの反応

1:面白い名無し:2014/09/21 1:28:45

強くなれよ!

2:面白い名無し:2015/12/12 15:07:46

養子をもらう、なんて、
普通の人じゃ、
ほとんど出来ない。

じいちゃん
素晴らしい人だわ!

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