ナンパの経験を語ります

青文字⇒掲示板主(ID:LxlMLPdP0さん)の発言

黒文字⇒掲示板を見ている人の発言

『>>○○』は○○番の発言に対する返答


1:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 05:45:22.84 ID:LxlMLPdP0

【学年】大学3年
【年齢】22
【身長】173cm
【体型】中肉中背
高校時代、共学でも当然のように彼女ができずにいた。周りは今で言うリア充が多く、肩身が狭いまま高校時代終了。
浪人時代に何の偶然か同じ予備校で初めて彼女ができた。しかしあまりに女慣れしてなかったことと秋以降、勉強に追われる日々が続き、
結局半年待たずに別れることに…。

2:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 05:48:37.38 ID:LxlMLPdP0

当時、初めての失恋とあって、肉親との死別以外、生まれて初めてというほど取り乱した。
落ち込む日々の中、勉強に向かうことで心理的に持ち直し、現在の大学に合格。
大学に行けば、新しい出会いもあり、サークル活動などをすれば自然と彼女ができるだろう、
そんな淡い期待を胸に、俺は都内の某大学へと進学した。

3:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 05:54:14.85 ID:LxlMLPdP0

大学へ入学。そわそわした新入生歓迎ムード。嵐のような新歓。俺もいくつかの新歓コンパに参加。

コンパなどで高校時代では考えられない華やかな女性が沢山参加しており、
そういった女性とも話す機会があった。
その場では自分で盛り上がったつもりであり、メールアドレスも交換などして、大学生活の成功を確信する日々だった。

5:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 05:59:56.04 ID:LxlMLPdP0

しかし、メールをして返信をもらったとしてもその後、妄想していたような
発展を遂げたケースは皆無。友達は得たとしても彼女になる、といったことは一切なかった。

そして徐々に人間関係も固定していく新歓明け以降、普段接する人たちも完全に固定化し、
このままでは固定化された人間関係もろとも卒業まで続く、と気づいたのが大学二年の秋。
ちなみに次のときの新入生に関しても同じ結果だった。

6:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:05:05.41 ID:LxlMLPdP0

そこで思いついたのが、大学以外の人間関係を広げること。で、俺が目を付けたのがバイト。
当時も派遣で肉体労働系のバイトをしていたが、集まる面子もその場限りという、圧倒的な人的資源の流動に直面。
固定的な人間関係を築けるバイトに変えることにした。

7:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:10:28.00 ID:LxlMLPdP0

女性との出会いという下心を持った俺が目をつけた求人。

それは、タウンワーク紙で、
【女性大歓迎♪ オープンだから和気藹々と働ける♪♪】
というコピーをきらびやかに頭に飾った某・有名飲食店だった。
某駅徒歩1分。時給950円。その他の条件も申し分ない。俺は飛びついた。

8:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:19:02.10 ID:LxlMLPdP0

俺を含め、オープンスタッフとして集合したバイトは計15人。

そのうちわけは、男3名。女12名。
これはすごい戦果だ。戦慄すべき戦果だ。研修で初めて顔合わせしたとき、
俺はわが策が図に当たったと一人ほくそ笑んだ。窓に映った俺のほくそ笑み。
その向こうの通行人と目が合った。

9:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:26:21.62 ID:LxlMLPdP0

さらに女性スタッフの内訳はというと、
・高校生5名
・大学生3名
・フリーター2名(27歳)
・主婦2名
俺は自分と歳の近い女性がほとんどであることを心から感謝した。
と、同時に俺以外の男2人が、揃いも揃ってチャらい空気を濃厚に発散していることに、
わずかながら不安を覚えた。いや、最初の時点で不安があったかといえば、
女性バイトの質・量にマスキングされた俺の頭脳は、レーダーが捉えた敵機をスルーしていたのだ、
そう後から気づくことになったのだ。

10:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:26:43.73 ID:cqoACX3Gi

ほうほうそれで?

11:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:30:24.17 ID:LxlMLPdP0

結論から言えば、俺の目論見は最初から破綻していたのだ。
初期の研修、親睦会、オープン後のバイト生活を通じ、俺は大学の新歓以来空回り続けたループの中に
いることを思い知らされた。

12:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:36:48.01 ID:LxlMLPdP0

シフトを組める時間帯・曜日により、15人いるバイトの中でも顔を合わせる頻度が高い人は
限定されてくる。俺が入るシフトに関しては、女の内訳のうち、女4名、男2名とほぼ毎回同じ勤務につく
状態だった。ここで、少ないはずの男が揃って鉢合わせることに軽い失望。
こいつら2人シフトを入れまくっているのだ。

13:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:40:49.82 ID:LxlMLPdP0

しかし、当時、まだ同じ大学入学以来のループにいることに気づかない俺は、男2人が
競合することで女子とのコミュニケーションの頻度が減ることについて、単純に残念だった。
思えばまだまだループを抜け出せない条件があるからこそ、そんなことを考えていたといえる。

14:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:45:49.43 ID:LxlMLPdP0

自分を客観視すれば俺が浮いているのが一目瞭然だった。
男2人はFラン工学部の同級生。2人はチャラチャラしたノリでつるみながら
他の女子とどんどん仲良くなっていった。俺も仲良くなれなかったわけではない。
仕事もこなしながら、いい仕事仲間としての関係を築いていった。
チャラ男2人とも仕事上、協力しあい、関係は良好だったのだ。

15:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:50:24.13 ID:LxlMLPdP0

仕事上、協力し合いながらも、チャラ男2人を囲んだ女子の環にはなかなか入れない
状況だった。同じくその環に入らない女子もいたが、某一流大で数学を専攻するその女とは、
仕事仲間以上の関係を築こうとは思わえなかった。俺とは空気が違いすぎたからだ。

16:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 06:55:07.27 ID:LxlMLPdP0

しかし数学女とは違った意味で、チャラ男2人を囲む女たちも俺とはあまりに
空気が違ったのだ。ようするにリア充の典型のような女たちだった。
キャンキャン吼える犬のような名前のファッション紙を読んでオシャレの参考にするような
女の子ばかりで、俺は何となく気圧され、意味もなく敗北感のようなものを感じた。

18:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:00:10.43 ID:LxlMLPdP0

ぼっちだった分けではない。みんないい子達ばかりで、協力してバイトをこなした。
しかし、休憩時間など、みんなでしゃべっていても何か空気の違いのようなものをが感じられて
しょうがなかった。こんな状態がしばらく続き、俺は当初の目的が敗れ去ったことを自覚し、
バイトでの彼女探しはあきらめた。

20:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:06:54.80 ID:LxlMLPdP0

しかし大学は相変わらず固定された人間関係のみ。俺がヘタレなのも災いし、
大学で新たな人間関係が生まれることはほとんどなかった。あっても学食のおばちゃんが、
俺を視認したとたん、黙って俺が毎日食べるキツネうどんを作り出すくらいしかなかった。

21:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:13:25.89 ID:LxlMLPdP0

俺がたまにはAランチでも、と思っても、俺が列に並んだのを確認するやいなや、
たぎったお湯にうどんを放り込み、俺がおばちゃんの前に着くや否や注文も聞かずに
キツネうどんを渡してくる始末。おかげでレジの列に並ぶ時間が大幅に短縮されたのだが、
それでもキツネうどんしか食べられない状況は苦痛になりつつあった。
昼飯くいに行こうぜ、という日常的な会話も、「おい、キツネうどん食いに行こうぜ」に
修正された。俺のループを象徴するアイテムは、紛うことなき「キツネうどん」だったのだ。

22:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:19:43.51 ID:LxlMLPdP0

きゃっきゃうふふを俺もやりたい。
大学生活のマンネリとキツネうどんが決定した俺の欲求は、行動する閾値に達したのだ。
大学で周りにいる連中を見渡せば、どいつもこいつも俺のように彼女などいないのばかり。
モテない人間同士固まり、さらにモテなくなっていく典型的な俺たちがそこにいた。

23:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:24:26.98 ID:LxlMLPdP0

俺は行動を開始した。
といっても、イキナリ見知らぬ女性を口説く度胸もなければ、まず口説く
段階まで行かないのがこれまでの経験から痛いほど分かっていた。
口説く対象の女と出会い、そして口説く。この、リア充と呼ばれる人間たちが
当たり前に行っている方程式をやればいいのだ。そう割り切った俺は、ある結論に達した。

24:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:32:03.21 ID:LxlMLPdP0

ナンパだった。
敗因は分析できていた。大学入学以来とバイトの経験から、俺と価値観の合う
女性と知り合う機会を逸したまま、仲間内の狭い環に閉じこもり、今に至っている
と分析できていた。裏を返せば、価値観の合いそうな女性を知り合えば、
チャンスもめぐってくるのでは?

25:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:36:24.55 ID:LxlMLPdP0

街頭で、俺と気が合いそうな女性と出会えれば、そのチャンスをつかめる。
追い詰められた俺が必死に得た結論だった。もちろん、ナンパという行為は、
社会通念上、抵抗感があり、気持ち悪い行為だということも理解できていた。
しかし、渋谷や池袋にたむろするギャル男系の男たちとはモチベーションに
大きな差があった。俺は必要に迫られていたのだ。
あった。彼らとは違い、俺が根本的にモテなかったから起

26:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:41:55.91 ID:LxlMLPdP0

気持ち悪い行動だというのは理解している。
だが、必要に迫られた当時の俺にしてみれば、Eカードに血を仕込んだ
カイジと同じような心境だったといえる。ナンパを思い立った俺は、ナンパの
下準備を開始した。まずは基礎知識を仕入れなければならない。
俺は数点のナンパ指南書をアマゾンで取り寄せた。経験者から直接指南を
受けるのが一番だろうが、そんな知り合いがいるのなら、そもそもこのように
追い詰められることもなかっただろう。

27:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 07:52:11.41 ID:LxlMLPdP0

まずは見た目を変えることに着手。それほど変だとは思っていなかったが、
サッパリ系、さわやか系が好印象という指南書に従い、散髪へ行った。
当時、俺はアジカンのボーカルの人のように耳を覆う程度の長さの髪に黒縁メガネだった。
しかし、ミュージシャンではない俺は、髪をバッサリと短髪にし、メガネもやめ、
コンタクト制度を導入。服装はshipsやbeamsなどのセレクトショップで店員の
コーディネイトに従い揃えた。

29:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:04:53.86 ID:LxlMLPdP0

自分の準備は内面以外整った。ここでナンパに適した場所の選定に移った。
いくつかの指南書によれば、人が適度にいて、ファーストフードや居酒屋、
カフェなどの多くの店舗がある駅のそば。これがナンパに適した立地だそうだ。
この用件を満たすのは、大学最寄の駅だったが、こんなとこでやるのは面が同大の
人間に割れる可能性大。やめた。同じような条件を満たす都内某駅周辺。ここをロケ地に定めた。

30:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:08:33.56 ID:LxlMLPdP0

まずナンパを始めるに当たって確認しなければならないことがあった。
それは、俺と気が合いそうな女性はどういったタイプか、ということだ。
これはこの段階の俺にとって難しい探求だった。そもそも分かれば身近にいる
女性と仲良くなるべく努力できたはず。なので俺は、気が合いそうではなく、
気が合わなそうな女性を考えた。

31:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:14:14.53 ID:LxlMLPdP0

ナンパにおいて、声をかけるべき女性のタイプは外見からしか判断できない。
そう気づいたので、声をかけるべきでない女性の外見として、キツく髪を染めている、
肌の露出が派手すぎる、服装が派手すぎる、明らかに変な服装をしている、日サロに
通ってそうな感じ、以上を声をかけるべき女性でないと決めた。これらの女性は
あまり俺と話が合わなそうだからだ。ってか話かけるの怖い。

32:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:14:27.85 ID:EocwEZ/XO

参考に見ているぞ。

33:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:19:21.66 ID:LxlMLPdP0

>>32安心した。ありがとう

まず、ナンパしようと思い立ってから、何て声をかけるかがすごく疑問だった。
会話がうまく成り立つ自信がない。見知らぬ女性にイキナリ声かけたら、
きっとテンぱるに決まってる。そうなるのが目に見えてるのに、そもそも何て言って
女性に振り向いてもらえるんだ!?

34:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:25:05.69 ID:LxlMLPdP0

某指南書では、「ちょっとすいませーん」といって手で女性の進路を塞ぐ、
という手法を紹介していた。でも女性の進路を塞ぐような強行な手法はチキンの
俺には不可。また、別の指南書では、「ちょっといいですかー」と声をかけ、
そこから一発ギャグをして笑いを取れと書かれていた。見知らぬ女性にいきなりギャグを
かませるほど、こちとら肝は据わってない。しかも、俺の性格からして、そういうチャらい
のは受け入れがたかった。

36:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:31:44.91 ID:LxlMLPdP0

やっとシックリくる手法が某指南書に紹介されていた。

「こんにちはー これからどこいくんですか?」

「ちょっと友達と待ち合わせしてたんですが、たまたまドタキャンされて暇なんです」

「よかったら少しお茶しませんか?」

このつかみのトークが無理がないと判断し取り入れることにした。

37:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:36:44.17 ID:LxlMLPdP0

で、さらにその指南書では、トークすべき内容を丸暗記することを進めていた。
最初の挨拶から、話の展開のしかたまで全てマニュアル化する方法だ。
状況に応じて柔軟にトークを駆使するなど、ナンパしているときの異常な精神状態
からして難しいと判断。マニュアル化案を採用した。トーク内容に関してはおいおい紹介。

38:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:40:19.65 ID:LxlMLPdP0

次に女性に声をかける際の注意点を覚えた。

女性は我々男子には想像できないほど、街頭で声をかけられた経験があるみたい。
ナンパ、キャッチ、キャバクラなどの勧誘など、キレイな女性であるほど
声をかけられ慣れてると、そういう見解はどの指南書も一致していた。

39:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:43:23.52 ID:LxlMLPdP0

邪魔臭い男たちが女性に声をかけようとしても、女性は視界に入った時点で
回避行動に入るらしい。つまり、声をかけるまで女性の索敵網つかまってはいかんと。

結果、斜め後ろから声をかけようとのことでした。これ採用。
近すぎても遠すぎてもいけないらしい。

40:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:48:07.71 ID:LxlMLPdP0

最後の確認事項は、うまく足を止めて話しを聞いてくれた女性を、その後
どのように持っていけばいいか、ということだった。

ナンパした女性を飲みに誘い、そのままホテルへ直行というスタイルは無理だった。
そのような実力があるはずないし、そもそも体目当てで相手を物色するというのは趣旨が違う

41:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:50:28.33 ID:LxlMLPdP0

俺の趣旨は、とにかく女性と知り合い、仲良くなって、恋人に発展する可能性のある
関係を築くこと、だ。であるので、女性と出会い、メールアドレスを交換し、
その後にデートの約束を取り付ける。
これを基本方針にした。

42:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:56:46.58 ID:LxlMLPdP0

さて、以上で実際に出撃する準備は整った。
あとは出撃した際の話に移りたいと思う。

思えば、散々悩み、悪戦苦闘し、出撃に向けて準備していた新兵の俺は、
少なからず充実を覚えていた。それまでの煮詰まった無限ループのような日常から、
少しだけ離れて別の世界に触れたからだ。外見を直したり、
ロケハンで町を歩きまわったり、それだけで決まりきった日常から一歩外に出て、
新しい刺激を受けるチャンスが得たのだ。

なんかナンパの話じゃないみたいだな。ここ。

43:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 08:57:23.57 ID:/53Rtyj9i

続けてくれ

45:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 09:08:31.46 ID:LxlMLPdP0

>>43了解!

44:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 09:03:41.27 ID:LxlMLPdP0

【初めての実戦】
ナンパは人々が外に居て苦痛にならない時期にすべきと学んだ。
つまり、真夏や真冬は避ける。一番適してるのが、wktkした春、次いで秋。
俺が初の実戦に赴いたのは、さかのぼること一年弱前。10年の3月だった。

46:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 09:17:18.28 ID:LxlMLPdP0

都内某JR駅前、時刻は5時過ぎ。

午後5時から8時までが、家路につくヒマな女性が駅前にあふれる、
ナンパに極めて適した時間帯らしい。
この時間帯で、家に帰ることしかやることのない女性を見つけ、声をかける。

ここで、某指南書に記載されていた事柄を思い出した。

「駅から離れる女性は予定がある。駅に向かう女性はヒマな可能性が高い」

その言葉を胸に、俺は駅の出口から少し離れた某百貨店前の位置についた。

百貨店、書店、カフェなどから出て駅に向かう女性は、ヒマな確率が高いそうだ。

どうも女性は、ヒマでも職場や学校から自宅へ直行するより、ワンクッション
置きたがるらしい。
この百貨店前は道幅も広く、駅の出口ほど人が多くなく、かつ書店やカフェなども
見渡せ、最適のポジションといえる。

47:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 09:25:59.93 ID:LxlMLPdP0

このポジションにつくまで思えば長かった。

予備校時代の失恋、大学やバイト先での苦い経験、さらに襲いくる変わらぬ日常。
それらを打破するきっかけを与えてくれたのは、数冊のナンパ指南書だった。
読み漁った指南書の山が擬人化し、俺の脳裏で語りかけてくれた。

「OK,うじ虫、これが俺が与える卒業のための関門だ」

ありがとう、教官。
教官はサバイバルハットをかぶっていた。

49:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 09:47:12.78 ID:x7L61CRhi

>>1の顔面偏差値は?

54:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:03:32.24 ID:BICClYPg0

みんなありがとう
>>49俺のスペックに関してうまく語ってなかったすまん。
はっきり言って全くイケメンじゃないなー
個人的には偏差値53くらい、だと思いたい。
顔は似てないけど、ナンパ始める前の髪型や雰囲気はアジカンのボーカルの
人に似てた。

51:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 10:19:07.87 ID:veCdtGBt0

これから大学生になるんで参考にさせてもらっている

52:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 10:45:22.12 ID:CsS0+GMd0

指南書の実用度の検証的に、面白い
続けたまえ

つかさ、ナンパしようとしてここまで準備した今の段階で、矛先を身近な女の子に向ければ、成功率高そうに感じるけどな

55:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:06:08.87 ID:BICClYPg0

多分、女性に与える印象って、顔そのものより、服装とか髪型とか清潔感みたいな
のの総合した雰囲気が大事みたい。眉毛も整えて、ヒゲもキレイに剃るように
心がけてる。

56:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:10:01.15 ID:BICClYPg0

つづき

教官が言った。「状況開始だ」
位置についた新兵の俺は、もうすでに前線の地に降り立ったことを自覚した。
俺の声かけ条件に合致する女性がいれば、即声をかけていいのだ。今までの
努力を試すときがついに来たのだった。

57:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:14:37.12 ID:BICClYPg0

その瞬間、俺の感覚では見える風景が変わった。
いや、風景自体が変わったわけではないが、人々の発する意思がオーラのように、
そこここに生じているのが分かる気がした。多分、声をかけようというその強い思いに
特化した俺の念が、俺の周囲にレーダーのように貼りつき、あたりを窺っている
からだろう。

58:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:18:24.77 ID:BICClYPg0

俺は、声をかけることができなかった。

人々が無言の意思をもって、俺の存在を拒絶しているかのような錯覚に
陥ったためだ。初の実戦の場、極度の緊張がひどいストレスになった。
ただでさえストレスのかかるナンパという行為に臨むのに、実戦経験皆無な
新兵の俺の心持だ。理屈という名の武装は施したつもりでも、やはり一歩踏み出すのは
ハートの強さが必要だったのだ。俺はその場を動けずにいた。

59:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:23:18.06 ID:BICClYPg0

ようやく歩き出せた俺だが、条件に適った女性を発見したても、心の中で
「行け、この腰抜け!」と、発破をかける教官の怒声が響くだけで、声かけの
斜め後ろのポジションについても、最初の一言がかけられない。ズルズルと
歩き続けたあげく、女性が駅の中に消えていく。その繰り返しだ。
「玉なし野郎!! てめーはクソまみれのうじ虫以下だ!」
心の中で教官の罵声が空しく響いた気がした。

60:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:26:40.05 ID:BICClYPg0

その心の中で響く罵声は俺の小さな敗北感の表現形態だったのかも。
一度声をかけようと決意して、結局かけられないでいると、
その分ストレスを抱え込むことになる。
それを繰り返すうち、ストレスは肥大化し、
さらに声かけできない悪循環に陥っていった。

61:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:31:38.50 ID:BICClYPg0

そして俺の足は完全に止まった。
ぐるぐると歩き続けることもできなくなったのだ。
この、ナンパ初心者が陥る状況を、ナンパ用語で「地蔵」と言うらしい。
俺は路傍で、道行く旅人に顧みられない古びた地蔵と化したのだ。
地蔵化してからさらに精神的に追い詰められた。
街中の人間が俺のことを嘲っているような被害妄想に取り付かれたのだ。
俺は初めての実戦に参加することすらできず、その場を後にした。

「てめーみたいなナンバー10は営倉入りだ! 腰抜け野郎!!」

教官の罵声が心の中でこだまし、俺は大きな敗北感に打ちのめされた。

62:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:35:59.74 ID:BICClYPg0

例えば兵隊でも、新兵が実戦で最初に超えるべき最も大きな壁は、
敵の弾幕の中であっても恐れず前を向くこと、ひたすら進むことらしい。
俺はその点あきらかに失格だった。同じ場所でナンパに励む同士も複数いたが、
皆、果敢に弾幕の中に飛び込んでいた。俺は安全な地帯でおずおずと立ち尽くすのみ。
ソ連軍なら即、懲罰部隊への編入を命じられたことだろう。

63:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:38:53.78 ID:BICClYPg0

参考にした複数の指南書にも揃って指摘されていることだった。
最初の実戦が最も大変だと。プレッシャーとストレスに破れ、
最初の一回を越えることなく、もうナンパ自体を止めるものもいる、と。

俺もそんなチキン野郎の仲間入りなのか。実際、もうモチベーションも、
しぼみきっていた。とにかくその場を早く離れたかったのだ。

64:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:40:44.38 ID:ontgYcxnO

最初から読ませてもらっているが、文才あるな。
がんはって続けてくれ

68:名も無き被検体774号+:2011/02/21(月) 15:52:00.28 ID:BICClYPg0

>>64ありがとう。がんばってみるわ。

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